安定配当とは、株主に支払う配当を一定の水準に保つことです。
安定配当には、大別して以下の2種類があります。
①1株当たりの配当金額を一定水準に保つ
②利益に対する支払配当金総額 の割合(配当性向)を一定に保つ
①は業績が良くても悪くても(赤字でも)、一定額の配当金を支払うもので、長い間日本企業で採用されてきた配当政策のことです。
株主にとっては、収入が安定するというメリットがある反面、会社の利益が増えても配当増が期待できないというデメリットがあります。
企業にとっては、安定株主を確保しやすいというメリットがある半面、赤字の場合でも配当を出さなければならないというデメリットがあります。このため、利益減少時のリスク回避のために、低水準の配当金に据え置く弊害もあります。
②の配当性向重視は、欧米の企業が主として採用しており、近年、日本企業でも、この配当性向重視型が増えてきています。
配当性向重視型は、利益が増えれば配当金も増え、業績のよい企業に対する株式投資の魅力が高まります。逆に、利益が減ると配当も減少し、企業の経営を圧迫しないというメリットがあります。
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